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地獄 

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あの世三部作・第二部

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                          「絵本 地獄 じごく」
                   監修・宮次男/構成・白仁成昭、中村真男 
                          1980年 風濤社
               (千葉県安房郡三芳村・延命寺所蔵「地獄極楽絵図」を編集)




死後にあの世があるのなら、
あの世に地獄と極楽があるのなら、
そしてどちらかひとつに行くことになるのなら、
やはり美しく安楽だという極楽の方へ行きたいと思う。


けれど、
極楽は西の彼方の十万億土のところにあるそうだ。
念仏行者は死後ここに生まれるそうだ。
行いを正しくしていると行けるそうだ。
私には、
極楽への道は果てしなく遠い気がする。


ならば、
もうひとつのあの世の方ならどうかと言うと、
労せず今すぐにでも行けそうな気がする。


では、
地獄ってどんなところだろうかと、
ちょっと下調べをしてみた。


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なんだか猟奇事件の現場を見ているようで、おぞましい。
・・・現実の世界で地獄と同じようなことが発生しているのは、もっとおぞましい。


この絵本を見た小学2年生たちは、異口同音に
「死ぬのはいやだ。こんなとことへ行きたくない」と言ったそうだ。


私は小学2年生ではないが、感想は小学2年生と全く同じだ。
いやだ。地獄になんか、行きたくない。


では、
どんなことをすると、どんな地獄へ落ちるのだろう。


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かまゆで地獄・・・嘘をついたり、約束を破った者は、
かまゆで地獄で、くりかえしくりかえし、煮られるそうだ。


火あぶり地獄・・・盗みをした者が落とされるそうだ。


針地獄・・・いい子ぶって告げ口したり、他の人を馬鹿にして
悪口を言ったりした者は、ここに落とされるそうだ。


火の車地獄・・・他の人の話を最後まできちんと聞かずに、
自分勝手なふるまいをする者は、火の車で地獄中を引き回されるそうだ。



まだまだ、あるぞ・・・・


いや、もう結構・・・・


ぎくり。びくり。これはまずい・・・・やはり死んだら・・・・



しかし私は、
常々蜘蛛は殺生しないようにと、心がけているぞ・・・。
芥川龍之介の影響だけじゃない。
「朝蜘蛛は縁起が良いから殺すな」と、
子どもの頃に聞いた言葉をしっかり守っているんだ。
でも白状すると、
「夜蜘蛛は縁起が悪いから・・・」
の言葉も、時々守ることがある。
蜘蛛の糸は、期待できないか・・・。



どうしよう、どうしよう・・・・。
このまま地獄へ真っ逆さま?



そうだ!あの手がある!
次回、第三部は「敗者復活戦」!









・・・それよりも悔い改めて、行いを正しくすればよいのじゃないかって・・・?




へへへ。







※風濤社より、この絵本の刊行意図を伝える言葉(部分抜粋):


私たちは、これを見る子供らが、「死ぬのはこわいことだ」ということを強く心に刻むであろうと、それを主題に絵本づくりを思いたちました。

ひとの死に対する恐れは本能といわれるものでしょうが、それはまた、学習によって強められることを、日常の経験を通して私たちは知っています。

文明は危険な環境を日々ふくらませています。それにひきかえ「死のこわさ」を学習するチャンスは、ますます遠のくばかりです。

いま、私たちが子どもらにしてやらねばならぬこと、それは、生きることのよろこびたのしさを存分に教え、と同時に自らの生命を尊び、自らそれを強く守るという心を培ってやることでしょう。それはまた、他者への思いやりや生命を尊ぶ心につながっていきます。

死を恐れることのない子どもらが育っていくとしたら、こんなにこわいことはありません。

                                      1980年8月16日 風濤社
               



※千葉県安房郡三芳村・延命寺所蔵「地獄極楽絵図」は、毎年一度、8月16日(「地獄の釜の蓋もあく」日) に一般公開されます。
もちろんまだ見たことはありませんが、「死ぬまで」に是非とも見てみたいものです。

→ 延命寺 地獄極楽絵図
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by haruno-urarano | 2010-09-17 15:21 | 日本の絵本