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つきのぼうや

今日の絵本はこちら

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                           「つきのぼうや」
                      イブ・スパング・オルセン 作/絵
                          やまのうち きよこ 訳
                          1975年 福音館書店


もうすぐ仲秋の名月だから、お月さまのおはなし。
息の長い人気絵本なので、親子二代でファンという方も、きっといるはず。

 ***** ***** *****
夜空にのぼった お月さま。
ふと下を見ると 
おや。
池の中に もう一人の お月さま。

ともだちに なりたいな。

そうだ。つきのぼうやを 呼んで
あのお月さまを 連れてきてもらおう。

つきのぼうやは元気よく 
かごを提げて 出かけて行きました。
途中で おっと お星さまを けとばした。
流れ星。

もう一人の お月さま どこにいる~?

凧? 風船? ボール? りんご?・・・
お月さまには 似てるけど
ちょっと違う。

とうとう つきのぼうやは
水の中に ぱしゃーん!

おや?水底に キラキラ光るものがある。
これなあに?
・・・それは女の人が落とした手鏡・・・

つきのぼうやが 中を覗くと
「わあ なんて かわいらしい おつきさまだ!
さあ つれて帰ろう!」

いそいそと お空の お月さまのもとへ

お月さまは 水の中からの お客さまを見て
「なんと りっぱで うつくしい かただろう!」

すっかり気の合う ともだちができて

お月さまは とても しあわせ 

ですって。

 ***** ***** *****

ふふふ。お月さまって、ちょっとナルシスト?

さて。
この絵本は、オルセンさんの国、デンマークで1962年に初めて出版されました。

縦34cm、横13cmという、ちょっとスリムな形の本です。
絵もおはなしも、もちろん魅力的だけど、
このスラリとした変わったサイズも、この絵本の好きなところです。

で・も・ね!
びっくりしたの!

初版の原本は、ぽっちゃりタイプの天綴じ本だったのです!!
これがその、初版の複刻本。

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ね?ぽっちゃりしてるでしょ?

複刻元は・・・はい、おなじみですが、「ほるぷ」です。
1994年、「原本ほるぶ世界の絵本第15集」の中の一冊です。
このセットを「買う!」と決めたのは、この「つきのぼうや」ショック!のため。

スリムタイプの本がずっとお気に入りだったのに、
元は天綴じだったと知った時は、かなりショック~!でした。

だって、
ぼうやが月から下に降りてくるわけでしょ?
それならやっぱり、横にめくるのじゃなくて、縦にめくるのが本当じゃない!

なぜ天下の福音館が・・・?って、
いえいえ、福音館書店が版を変えたのではありません。

これはデンマークの出版社側の事情で(どんな事情かは知りません)
左横綴じの縦長本に変えられて、初版のタイプは絶版になってしまったのです。
こんな話を知ってしまって、私が買わずにいられるワケないでしょっ。

本を開いたところを並べて比べてみると、こんな感じ。

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もひとつオマケ。間違いさがし~~?

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今年の十五夜お月さんは今度の日曜日。
お月さん、見えるといいな・・・今日の週間天気予報じゃ曇りだった。

お月さんの中にいるのは、だ~あれ?
え?つきのぼうや?

う~~ん。。。わたしは、これかな。

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日本人だもん~♪
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by haruno-urarano | 2008-09-08 22:18 | 翻訳絵本

おぼえていろよ おおきな木

今日の絵本はこちら。

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             「おぼえていろよ おおきな木」  佐野洋子/作・絵 1992年 講談社



それはみごとな おおきな木があって、
その木のかげの ちいさな家に
おじさんが暮らしていたんだって。

おおきな木はね
春には花がたくさん咲いて
小鳥が集まって来て さえずるし

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木の下では お茶が飲めるし
ロープを縛りつけて 洗濯物を干したり
それから ハンモックをつるして 
お昼寝ができるんだって。

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まだまだ あるよ。
秋には 赤い実がなって
葉っぱが散ったら 焼き芋を焼いて
冬には枝に たくさん雪が 積もるんだって。

そんなおおきな木が 家にもあったらいいね。

ところがね
おじさんは このおおきな木が 気に入らないんだって。

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鳥がピーチクうるさくて 朝は寝てなどいられない。
木の下で お茶を飲んでるとね 
あ!
茶碗の中に 小鳥の フンが!

そんなとき おじさんは 決まって 木をけとばしながら こう言うんだって。
「おぼえていろよ。」

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木の陰のせいで 洗濯物が 乾かないときも
ハンモックで 昼寝から目が覚めたら 毛虫がいっぱいいたときも
集めても集めても 落ち葉が 次々に 落ちてくるときも
木をけとばしながら
「おぼえていろよ。」

ある 冬の日。
おじさん目がけて おおきな木から 雪が落ちてきたんだって。
「おぼえていろよ。」と けとばしたら
雪はますます おじさんの上へ。

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「おぼえていろ!!おぼえていろ!!」

おじさんは とうとう
家から斧を持ち出して おおきな木を 切り倒してしまったんだって。

すると おじさんは

おおきな木の 花が咲かなくて 
春になったのが わからなかったんだって。
小鳥の声が 聞こえなくて
朝寝坊を してしまってんだって。
お茶を入れてみたけど 木陰がなかったんだって。

おじさんは 「ちぇっ」っと言ったんだって。

洗濯をしたけれど ロープをかける枝がない。
ハンモックはあるけれど ぶらさげる 木がない。
秋になったけど・・・
ほうきは あるけど・・・
雪が降ったら おおきな木の 切り株は
すっかり 雪に 覆われてしまったんだって。

雪が溶けると おじさんは 

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切り株の上に 倒れて
おおきな声で 泣いたんだって。
「くっくっくっ。」と
いつまでも 泣き続けたんだって。

やがて おじさんは 泣きやむと

さて 何を見つけたと思う?

どんどはれ。
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by haruno-urarano | 2008-09-03 22:26 | 日本の絵本