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「旅の絵本」、ついに日本へ!!

安野さんの「旅の絵本」シリーズが
やっとやっとやっとやっと、やーーーーーーーっと、日本へ来る!

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この日が来るのを何十年も待っていたんだ。ほんとだよ。

出会ったその日から夢中になって、もう何百回見ただろう。
某国に暮らした時は安野さんの絵本も数冊持って行ったけど、
「天動説の絵本」の他に、「旅の絵本」も絶対に外せなかった。


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やっぱり思い入れが一番強いのは1と2だけど、
アメリカ編にセンダックが出てきた時には跳び上がって喜んだっけ。

でもそれからの20年、なぜか新しい旅に出なかった。
もう終わっちゃったのかな。せっかくヨーロッパを出たのだから、
アメリカ経由で日本に来ればいいのに、と思ってた。

20年ぶりに旅したのは、情熱の国だった。
情熱に駆られたのか、翌年も旅に出た。人魚姫の国だった。

次はどこかな。早く日本に来ればいいのにと、ずうーっと願ってた。

先を越されたというか、次は中国だった。でも感激した。
やった、アジアに来た!!!

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次こそ、今度こそ、早く日本に来て!ずっとずっと思ってた。

念願かなってこの5月、とうとう出ます、「旅の絵本VIII 日本」


  → 福音館書店 ついに、日本の旅へ! <『旅の絵本VIII』2013年5月下旬刊行予定>


5月の日本、旅には絶好の季節。私も今年は旅に出よう。

それにしても長かった。でも願いは叶った。

安野さん、次はどこですか?これからも願い続けます。
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by haruno-urarano | 2013-03-11 10:06 | 日本の絵本

きつねのざんげ

今日の絵本はこちら

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                        「きつねのざんげ」 安野光雅
                           1979年 岩崎書店




今年もまもなく、暮れてゆく。
今年もどれだけ、嘘をついたか。


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狐は偽善者になりたかった。類い稀な、偽善者に。
だから狐は嘘をつき、人を騙し、
できるだけ狡猾に、
できるだけ卑怯に、
生きてきた。


嘘ばかりつく政治家にあこがれて、
嘘の多い書物を見ては、
偽善というものの素晴らしさに胸を打たれた。


いつの日か「偉大な偽善者」になることを夢見ながら、
狐の子どもは強くなる。
森の獅子王を騙し、
首ながの鶴をからかい、
恐ろしい狩人もまき、
仇の犬は抹殺する。


でも、


                           お月さま
                           お月さま
                        今夜のあなたは
                いつものお月さまとは ちがうように 思えます


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偽善者になるために、狐は最高の嘘をつき、そして失敗をした。
狐は狐をやめて、人間になってしまったのだ。



安野さんの「あとがき」の、大好きな部分。

    
                   私は子どもの頃、治ちゃんという子と一しょに清という
                   友達の家へ遊びにいくとき、城山の下の道で、
                   「僕はな、狐が化けとるんだぞ」
                   と突然いってみた。治ちゃんはひどく驚いた。私まで
                   恐くなって、「うそだ、うそだ」とすぐに打ち消したが、
                   この時のぞき見たフィクションの世界はいまでも忘れ
                   られずにいる。


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来年もきっと、人間はたくさんの嘘をつく。
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by haruno-urarano | 2010-12-29 16:15 | 日本の絵本

語前語後

今日の本はこちら


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                  「語前語後}  安野光雅  2008年  朝日新聞出版




今はもう絶版となっている安野さんのとある文庫本の解説で、「あんみつ会」なる結社のあることを知った。
20年以上昔のことなので、今もあるのかどうかは知らないけれど、秘かにずっと入会したいと思っていた。
安野さんの記事なら何でも切りぬく人。装丁本なら中身はどうでも、カバーが欲しいために本を買う人。
毎日毎日サンタ・アンノさんと言って「かいわれサンド」を食べる人・・・
こと安野さんに関しては冷静に批評することができない、そんな素敵な御仁方のお集まりだそうだ。


私も、安野さんのものなら何でも欲しい。安野さんの描いたカバーが欲しくて買った本がいくつもある。
でも安野さんの作品はあまりにも多くて、残念ながら何でも買えるような資金はない。
買いたいなー、でも高いなー、なんて思っているうちに、そのうち絶版。ああ悔しい。


久しぶりに買った安野さんのエッセー集。
安野さんに関して私に批評精神などあるはずがない。
全てのエッセーが、まるで有り難い経典のように心に沁みる。
何を隠そう、安野さんは「かいわれのみち」という新興宗教のご教祖さまなのだ。
ありがたいお教えを、いくつか抜粋。


車の修理ができあがった。乗ってみたら、運転席がうんと後ろのほうに引いてあった。後日、その修理技師に言った嫌み・・・。
「車を返すときはな、足の長い男に運転させるな。どうしても人がいなかったら、車から降りたあと、座席を前に引いておけ。そして、あの自動車屋の男は足が短いのかな、と思わせるのが商売ってえものだよ」と言えば、「そりゃあ気がつきませんでした」と言った。爾来、その自動車屋ののっぽは肩身の狭い思いをし、店は繁盛している。




子どものころ読んだ田河水泡の「のらくろ」の漫画に、犬と猿の戦いがあって、寝ている猿軍の目に赤いセロハンを貼り、「火事だあ!」と叫ぶと、猿は大慌てで右往左往するのであった。昔、寄宿舎生活をしていたころ、Kという友達が昼寝をしていて、たまたま赤いセロハンがあったので、漫画のことを思い出し、同じことをやったら、当人、驚いたのなんの。申し訳ないことをした。
この話を絵の恩師の前で話したら大笑いになったが、「おまえな、わしが学生のころな、寝ているやつのパンツの中に味噌を入れといた。するとどうなるか。これはおもしろいぞ」と言われた。わたしにはどうしてもできない。




「週刊新潮」に「掲示板」という、尋ね人みたいな私的なことでもいいから、たくさんの人に聞いてみる、というページがある。わたしは常々「上げ底」の商品が目に余ると思っていたから、「上げ底でないものを知りたい。たとえば開新堂のクッキーは、缶の中にきっしり詰まっていて気持ちが良い。だから評判が良くて、なかなか手に入らないほどだ」と書いた。(後略)



半年ほど前、約十年続けた簡易保険が満期になって1200万円くらい戻ってきた。このお金は銀行振り込みではなく、古式に則って直接持参し、目の前で勘定して手渡しするのが規則だそうで、事実、そのとおりにされた。思わぬ出来事でうれしかったが、計算すると、掛けた総金額よりも、帰ってきたのは400万円くらい少なかった。なるほど、アラブ諸国では保険が御法度だと聞いた。いわば命を賭けた博打だからだ。



・・・博打と保険、なるほどね。でも「賭けた」額にもうなってしまった。
だが凡人と比べてはならない。なにしろあちらはご教祖様なのだから。


ところどころ、青山広子さんという方から送られてきた珍談の数々を紹介しているのも面白い。


それから先ごろ亡くなられた数学者・森毅さんと安野さんが、今から30年前の1980年に初めて対面した折の対談が掲載されている。何でも元々は少しずつ雑誌に載せて、あとで単行本にまとめるつもりであったのが、互いに憧れの人で話が弾みすぎ、それならいっそ泊り込みで話をして、一気に本にしてしまおうということになり、この初顔合わせの対談は、発表の機会を失ったままになってしまったそうだ。
そんなお宝物の対談まで入っているとは、ますます有り難い経典ではないか。
実は「かいわれのみち」の教祖様は、迷信や占いを嫌い、神を信じない。


もし、キリストが本当のキリストであれば、神さまが本当に神であるなら、私の言うこと、やることを許してくれるだろうという大前提が私にあるんです。私がやることがけしからんというのなら、お前は神さまではないと言おうと思っている。



世界で一番好きな絵本は、安野さんの「天動説の絵本」だ。
私も迷信も神も信じない。安野さんを信ずる。



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by haruno-urarano | 2010-08-22 18:19 |

大志の歌

もう何十年と
思い出すことのなかったことば。

「少年よ 大志を抱け」

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青い空とひこうき雲を見ていたら 
この本を 読みたくなった。


今日の絵本(じゃないかも)はこちら


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                       「大志の歌」 安野光雅 2005年 童話屋



                             前を流れる櫻川
                             後ろは深き筑波山
                             蓮咲く沼のほとりこそ
                             わが故郷の誇りなれ


 
                           
空想界の巨匠・安野さん。

落語のがまの油売りの口上の名調子に酔いしれているうち
「あ、あたしゃがまだ、がまなんだ」
いつのまにか がまに。それも高校生の若人に。

学校には校歌があるはずだ。
ない?
ないのか。
ならば作ろう。



                             朝露ふくむ車前草の
                             群れ咲く下にひそやかに
                             世の行く末を憂いつつ
                             わが少年の日は過ぎぬ




校歌とは、悠々たる大自然を背景に
そこに学ぶ者の高き志を謳歌するものでなければならぬ。
そして「ああ、我ら蝦蟇高等学校」としめくくれば
校歌らしいものができるのだ。



                             霞ヶ浦を遠く見て
                             天に誓いをたてし日の
                             熱き涙は わが形見
                             ああ、筑波山わが母校




ああ
長らく使ったこともない 「嗚呼」という言葉に
すっかり興奮してしまった安野さん もとい がま。

若き日の志の 友情の なんと清らかで 美しかったこと。
そうだ。
これは天下に呼びかけて 
生物の学校の校歌や寮歌を 高らかに謳おうではないか!

ああ 
「第一回 大志の歌の祭り」は
かくして にぎにぎしく 開催されたのです。



蚤小学校の校歌は哀愁たっぷり。
                                                

                               おいらの校長 どこ行った 
                               なんでもいっぱい飲みすぎて
                               人手にかかってつぶされた
                               ああ 我等が蚤の小学校



山猫高等学校は花巻寮の寮歌を斉唱。苦学の様子が伝わるね。


                               岩手おろしにしばれる尾っぽ
                               おいらは山猫 手荒な稼ぎ
                               稼いだ金で 学校へ行くが
                               校長の賢治が 花巻き上げる



鯖高等学校はなぜか伝承歌の鯖節・・・

                          サ・バ・ダ サバダバダ サバダバダ
                              サバダバダ サバダバダ サバダバダ



鼠小学校はありがたい教えを歌にしたよ。


                             台所まではいいけどな
                             不思議な箱には入るなよ
                             そこらに美味しい餌のある            
                             うまい話にゃ気をつけろ
                             ばったん、入ったドアが閉じ
                             二度とそこから出られない




農業大学派虫類学部蜥蜴寮の寮歌は・・・あの。この歌詞 ほんとに大学生?


                      
                             ちょーろりーの ちょんちょろり
                             ちょろりッ ちょろりッちょろりの
                             りっちょン ちょン   
 
                             はてな学校はどこだっけ
                             長く休んで忘れたな
                             たぶんさくらの根のあたり
                             見かけぬ花が咲いとるな

                             はてなあの音 何の声?
                             そうだ学校の鐘かもな
                             おっとミミズが這っとるぞ
                             今日は休みときめとこう 
              




おや
デンマークやフランス、スペインからまで参加とは!
さすがは世界の安野さん もとい 世界のがまの呼びかけですな!


でもでも
第一回の祭りは 
「実行委員会」も未経験のことで 手違いもあった模様。
第二回の開催を 首を長くして待っている生物が たくさんいますよ。
安野さん。

  
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by haruno-urarano | 2010-05-25 11:19 | 日本の絵本

花いっぱいになあれ より


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満開の桜とピカピカの一年生。今年は久しぶりに、そんな春だったな。
桜が咲くのも入学式も、やっぱりずっと、四月がいいな。ニッポンだもの。


4月も半ばというのに雪が降るとはビックリだけど、
今年ももう、花いっぱいになる季節だね。

花いっぱい、花いっぱい、花いっぱいにな~~~あれ!!


今日の絵本はこちら

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       光村ライブラリー第一巻 「花いっぱいになあれ ほか」 2002年 光村図書出版


               より、「チックとタック」 千葉省三・作/安野光雅・絵

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学校の勉強が好きだと思ったことはないし、成績がよかったこともないけれど、
4月に配られる新しい教科書は、
ちょっと酸味の効いたプリンの香りがして、
毎年思いっきり鼻をつけて、匂いをクンクン嗅ぐのが大好きだった。

国語も好きではなかったけど、国語の教科書のお話を読むのは大好きだった。
「きかんしゃやえもん」は、すっかり暗記してしまって、いつも家の中で暗唱していた。
「わたしはだれでしょう」は、友だちとクイズを作りながら下校した。
そしてずぅーっとずぅーっと、一番好きだったのは、「チックとタック」のお話しだった。

家にもボンボン時計があったから、チックとタックに会える気がした。
会いたかった。夜中になって、チックとタックがこっそり出てくるのを見たかった。

小人が大好きだったから。いつも小人と遊んでいたから。
チックとタックとだって、絶対仲よくできるに決まってるのに、
私は夜中がいつ来るのかを知らなかった。

チックとタックと会えないまま、何十年も過ぎてしまった。
でも忘れたことなんかない。
もちろん、普段は忘れてる。
時々思い出しては、ああ・・・チックとタックに会いたいな、と思うのだ。

光村ライブラリーが出版されることを新聞で知ったとき、絶対欲しいと思ったけど、
刊行となる頃、私は日本にいなかった。
帰国して、やはりチックとタックに会いたくなって、
やっと会えた二人は・・・なんと。

私の安野さん。
チックとタックを描いたのは、私の安野さんだったなんて!

小学生のときは、ちっとも知らなかった。
安野さんと、チックとタック、ますます、ますます愛おしくなった。
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by haruno-urarano | 2010-04-09 23:39 | 日本の絵本

はじめてであう すうがくの絵本1

今日の絵本はこちら


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                  「はじめてであう すうがくの絵本1」  安野光雅
                           1982年 福音館書店




気づいた時にはもう、数学も算数も計算も電卓を打つのも大きらいだったけど、
安野さんが私の先生だったら、
きっと私も数学が好きになったに違いない。
だってね。数学者の藤原正彦さんは、安野さんの教え子なんだよ。
ただし教わったのは、小学校の図画工作だったのだけどね。


小学校といえば、学校に入学する前に、テストみたいな面接をしたのを覚えている。
一人で教室に入ると、大人の人が三人くらいいて、
机の上に冊子が広げてあって、ここに描いてあるのと同じ絵を見つけろとか、
さっきの絵とこっちの絵の違いを言えとか、
この図の形は丸か三角か四角かとか、
あとは色盲の検査みたいな絵を見て何の絵が描いてあるとか言わされたように思う。


この絵本を初めて見たとき、ははあ、これはあの時のテストに似ているな、
するとあれは「すうがく」のテストだったのか、
しかしこれが「すうがく」であるならば、私は絶対に「すうがく」が得意なはずなのに、
いつから「すうがく」は「数学」になってしまったのか、
さては「甲乙二人の旅人あり、甲は一時間一里を歩み乙は一里半を歩む・・・
・・・乙の旅人は何時間で甲の旅人に追いつくか」
などと愚にもつかぬことを寄り道好きな幼き者に問いただすあたりから、
楽しい「すうがく」はニックキ「数学」へと成り下がってしまうのに違いない。



でも考えてみれば、寺田寅彦さんだって、小学時代に一番きらいな学科は算術で、
先の「甲乙二人の旅人あり・・・」の問題がどうしてもわからなかったと言うのだから、
東大を出て物理学者になるようなすごい人でさえ子どもの時分にできない問題を、
ただのいたいけな大人になっただけの私の子どもの時分にできるはずがあるわけない。

そう。それでいい。
神さまは安野さんに、何でもお与えになったんだから。
だから私には、何もなくていい。
ただ安野さんの作品を、いつまでも楽しめればそれでいい。
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by haruno-urarano | 2010-03-03 08:53 | 日本の絵本

かげぼうし

今日の絵本はこちら。

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                「かげぼうし」  安野光雅  1976年  冨山房



子供のころ、影がとても好きでした。

いえ、影は今でも大好きですが、
子供のころは、影を自分の一部と感じていました。たぶん。


学校帰りに道を歩いていて、うしろから車が近づく音が聞こえると、
影がひかれぬようにと、
慌てて建物の影の陰に入って、影を守りました。


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そして影のことを車から守った自分を、
正義の味方のように思いました。たぶん。



影を見つけに、出かけてみました。


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形あるものには、何でも影がありました。


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木の枝の一本一本に、落ち葉の一枚一枚に、めしべの一つ一つに、
みんな影がありました。


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看板にも、自転車にも、影がありました。


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白鳥にも、おじさんにも、影がありました。


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車にも、家にも、影がありました。


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今は、もう・・・・・ 


風が冷たくなって
木の葉はみんな散って
空はどんより曇って・・・

 

この町にも、また、冬がやってきたのです。




冬になると、出番の少なくなった影たちは、
秘密の国に集まります。




そこは「かげぼうしの国」で、影のほかには
人間は入れません、
たったひとり、見張り番を除いては。



何にでも影があるのですから、
「かげぼうしの国」の冬は、それはそれは大にぎわいで、
毎日毎日、おまつりさわぎです。



見張り番の役目は、遠めがねで遠くを見張ることです。

ちょっとでも太陽が出そうになったら、
すぐに合図の鐘を鳴らさなくてはなりません。

でないと「かげぼうし」たちが、自分の持ち場につけませんから。


ところがある日、


その大切な見張り番が、「かげぼうしの国」からいなくなってしまったのです。



それはちょうど、

アンデルセンのマッチ売りの女の子が、
マッチを売りに町に来たのと、同じ日のことでした。


女の子は馬車にはねられたうえに、
靴を盗まれてしまいました。

誰もマッチを買ってはくれません。

あまり寒いので、マッチを一本すってみました。



すると・・・・


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この絵本は、

左ページには彩色画で「マッチ売りの女の子」のおはなしが、
右ページには切り絵で「かげぼうしの国」のおはなしが繰り広げられ、


最後に一つのおはなしにまとまります。


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どんなふうに一つになるか。
それは読んでのお楽しみ。



もし、「影の国」というものがあったら、
どんなことに都合がよくて、どんなことに困るか。
いろいろ想像を広げながら、
こんな国があったら、一度行ってみたいものだ・・・


と・・・、安野さんはそんなふうに思いながら、
この絵本を作ったそうです。


安野さん、安野さん・・・

ありがとう・・・・
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by haruno-urarano | 2008-12-18 19:08 | 日本の絵本

きつねがひろった イソップものがたり Ⅰ

今日の絵本はこちら。
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                  「きつねがひろった イソップものがたり Ⅰ」
                       安野光雅 1987年 岩波書店


この絵本は
コン君というきつねの子が、森のはずれで拾ったものです。
なんだか面白そうなので、
とうさんに見せようと思って、持って帰りました。
とうさんは、これは「本」というもので、人間が読むのだと教えてくれました。

「じゃあ、読んでおくれよ」

と、コン君が言うと、今は眠いからダメ!と、とうさんは言いました。
でもコン君が、しきりにせがむので、とうさんは仕方なく、
いかにも眠そうに、口の中でモグモグ言ったあと、
ようやく読んでくれたのです・・・・

(「よくばりイヌ」のお話)

「イヌがいました」と書いてある・・・・
見てごらん、ちゃーんと肉を見つけてきた。
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あ、思い出したぞ。

水に映ってる自分を、ほかのイヌかと思って、
そのイヌの肉も欲しがって吠えた。
だから
くわえていた肉をポチャンと落としてしまったんだ。
で、よーく見ると・・・
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「ざまーみろ、おまえの肉もなくなったか、と言いました」
というお話だ。


・・・さてさて、どんなイソップの教訓が出てくるか。
可笑しくてホロリとさせる、
「きつねがひろった シリーズ」
安野さんお得意の世界です。
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by haruno-urarano | 2008-03-20 19:07 | 日本の絵本

ふしぎな さーかす

今日の絵本はこちら。

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   「ふしぎな さーかす」  
    安野光雅さく/え
  1981年 福音館書店
 (1971年 こどものとも発行)   

 




      
   
もう真夜中の12時ですよ。
よい子の大人の皆さん、目をつぶりましょうよ。

目をつぶるとね
ほら
見えてきたでしょ・・・

ピエロのぺぺと 小人たちの繰り広げる
ふしぎな ふしぎな さーかすが・・・

さーかすの舞台は 誰かさんの テーブルの上。
ビスケットは出しっぱなし、コーヒーは入れたまま。

ワインの瓶とキャンドルがあるね。
誰かとお祝いの予定だったのに・・・
待ちぼうけ・・・で、ひとりで飲んで ふて寝かな?

ほうら、キャンドルに火をつければ・・・

出てきた 出てきた・・・

マッチ棒を鳴らした鼓笛隊。
くしやスプーンやキセルを奏でるオーケストラ。

さーかすと言えば ハラハラドキドキこそ身上。

わー!小人さんの胴体をのこぎりで・・・!
なーんだ、カステラじゃないか・・・ホッ。

大変!洪水!
ビスケットの救命ボートにつかまって!
・・・あれ?コーヒーが・・・?

ワワッ!マッチ箱のライオンが飛び出して・・・!
おおー!火の輪くぐり。おみごと!

ああ・・・空が白み始めた
お花の周りには蝶々が舞いだして・・・

急げ 急げ 夜が明ける・・・

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あれ・・・?
誰がキャンドルに火をつけた・・・?

アイツ いつの間に 
蝶々の土産を持って・・・?

安野さんワールド全開の ふしぎなさーかす
ご覧になりたい方は・・・

今夜テーブルの上を 散らかしておいてね。
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by haruno-urarano | 2007-09-04 10:47 | 日本の絵本

おおきな ものの すきな おうさま

今日の絵本はこちら。
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「おおきな ものの 
  すきな おうさま」
      
  安野光雅
 1976年 講談社







むかしあるところに、大きなものの好きな王さまがいました。

どのくらい好きかって?そりゃあもう、
屋根より高いベッドで眠るし、
プールのような洗面器で顔を洗うくらい。

ステキなアイディアを思いつく度に、
家来に命じて大きなものを作らせます。

100年かかっても食べきれないほど大きなチョコレートでしょ、
小さな虫歯を抜くための、それはそれは大きなくぎ抜きでしょ、
そのくぎ抜きで作らせた、
隙間から小鳥が全部逃げてしまうような鳥かごでしょ・・・。

王さまったら泣き虫でね、
自分の思った通りにならないと、すぐに
「えーん えーん」 
とお泣きになるの。
だからご家来たちも大変よ。
池にくじらを運んで来たことだってあるんだから。

そんな王さまが、
大きな大きな植木鉢を作らせました。
赤いチューリップの球根をひとつ、植えました。

まいにち、まいにち、
大きな大きなチューリップの花が咲くのを
それはそれは楽しみに待っている
王さまなのです。

やっと春になりました・・・

安野さんの絵本は、
「あとがき」が、中味と同じくらい、大好きです。
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by haruno-urarano | 2007-05-08 11:10 | 日本の絵本