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ことばあそびうた

今日の絵本はこちら

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                「ことばあそびうた」 谷川俊太郎・詩/瀬川康男・絵
                           1973年 福音館書店



大好きだった瀬川さん。死んじゃったんだ。
「いないいないばあ」から「絵巻平家物語」まで、どの絵本もみ~んな好きだけど、
どれが一番好きかって、選ぶとしたら・・・
やっぱりぜ~~~んぶ、一番好きかなぁ~~。。。
いや、ホントは全部が一番ってわけじゃないけど・・・
一番好きな本がい~~っぱいあるのはホントのことで、
「ことばあそびうた」はモチロン、一番の中でも第一番の中の一冊に決まってる!
だってこの本は、初めて買った瀬川さんの絵本なんだもん。
あんまりこの本が気に入って、どんどん瀬川さんの本が欲しくなったんだもん。


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                         やんまにがした
                         ぐんまのとんま
                         さんまをやいて
                         あんまとたべた  

愛県精神旺盛の群馬県人が、この詩を愛誦せずにいられるものかや!

                       
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                          おうみのねずみ
                          くるみをつまみ
                       
                          さがみのねずみ
                          さしみをうのみ

                          つるみのねずみ
                          ゆのみでゆあみ

                         ・・・・以下絵本参照

さてさて、貴殿のお国は詠まれてござるかのう?昔の名には、尻に「み」がついてござったかのう?


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                         ひとだまひとつ
                         ふたしてふたつ
                         みつめてみっつ
                         よつゆによっつ
                        ・・・・以下絵本参照

なんだかちょっと、艶っぽいかぞえうただなぁ・・・?


どの詩も何度でも口ずさみたくなる。
どの絵もいつまでも眺めていたくなる。
ずーっと遊んでいよう。ことばあそび。


さてここで問題です。
             
                         まんまとにげた
                         ぐんまのやんま

                         ・・・は、その後どうしたでしょうか? 


正解は、
絵本を見てね♪
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by haruno-urarano | 2010-04-07 22:16 | 日本の絵本

ちょっときて

今日の絵本はこちら

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                         「ちょっときて」 瀬川康男
                           1996年 小学館




何度読んでも いつも大好き。
ねずみとねこの ぽかぽか絵本。


甘えん坊の ねず嬢に 首ったけの ねこ爺さん。
かな。

上目遣いに 「ちょっときて」 
なんて 甘い声でも出せばもう ねこメロメロ。

だからわざと 言ってみる。
「ちかづかないで」

ほうら ねこ 期待通りの顔をする。


「あっちへいって」
「もってきて」
「とんでみて」
何でも言うこと聞いてくれる。

だから安心。

でもね。

「いっちゃって」
そんなこと 言ってもいいの?

「はやくいって」

あ。
行っちゃうよ。

ねこちゃん ホントに 行っちゃうよ。

いいの? いいの?


でも。 今夜は月夜かな?


「○○○○○」


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ねず嬢に もてあそばれる。
そんなフリして 小さな「悪女」 喜ばせる。
ねこ爺さん。

いつも仲良し。

いつもぽかぽか。
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by haruno-urarano | 2009-12-02 21:39 | 日本の絵本

こしおれすずめ



今日の絵本はこちら
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                           「こしおれすずめ」 
                      瀬田貞二・再話/瀬川康男・画
                          1977年 福音館書店



              ***** ***** *****  ***** ***** *****

         むかしむかし

         心の優しいおばあさんが 腰の折れたすずめを助けて 熱心に介抱しました。
         すずめの怪我が治ると おばあさんは すずめを自然に放しました。
         しばらくすると おばあさんの所に 助けたすずめがやって来て 
         ひょうたんの種を ひとつぶ 置いていきました。
         種をまくと芽が出て ぐんぐん大きくなり みごとな実が たくさんなりました。
         おばあさんは ひょうたんを村じゅうに配り よその村にも配り
         あまった実を ひさごにするために 吊るして乾かしました。
         なんかげつか過ぎて ひさごを降ろしてみると ずっしりと重いのです。
         ふしぎに思って 口を開けてみると お米がぎっしりつまっていました。
         お米はいくら食べても減らないので おばあさんの家は 富栄えました。

         さて
         この家の隣にも おばああんがいました。でも このおばあさんは 家の者から
         「同じばあさんでも こっちはダメさ」 なんて言われていました。
         おばあさんはクヤシイものですから こっちも腰折れすずめを見つけてやるんだと
         あちこち探し歩きましたが 見つかりません。
         そこで自分ですずめに石をぶつけて 落ちたすずめの腰骨をキッパリと折って
         こうして三羽のすずめを飼うことに成功しました。
         すずめたちがよくなると おばあさんは すずめを外へ放り投げました。
         しばらくすると  おばあさんの所に すずめたちが ひょうたんの種を持って来ました。
         おばあさんは 喜んで種をまき ひょうたんは たいそう大きくなりました。
         ひょうたんの実はあまりなりませんでしたが おばあさんは しぶしぶお裾分けもしました。
         でもこの実を食べた人は まずくてみんな 胸が悪くなりました。
         おばあさんは 「米にならぬうちに食べたせいだ」 と言って 残りを吊るしておきました。
         なんかげつか過ぎました。
         おばあさんが にかりにかり 笑いながら ひさごの口を切ると 
         はち あぶ むかで へびが ぞろぞろと飛び出し おばあさんの 体じゅうを刺しました。
         おばあさんは 二度と立てないほど 重い病のとこに ついてしまいました
        
         とさ。    
      
              ***** ***** *****  ***** ***** *****


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  ちょっとだけ むかしむかし
  うららちゃんは アリさんと大の仲よしで いつもアリさんの遊び相手をしてあげました。
  土を掘って特製アリジゴクを作り アリさんをご招待してあげました。
  でもアリさんは遠慮深くて すぐに出て行ってしまいました。
  アリさんの巣の中に 棒を突っ込んで グルグル回して 地震の避難訓練のお手伝いをしました。
  それから ジョーロで水を流し入れて 洪水の避難訓練も手伝ってあげました。
  でも一番楽しかったのは アリさんと一緒に お医者さんゴッコをしたことです。 
  アリさんはいつも 患者さんをやりたいって言いました。
  でもうらら先生が アリさんを葉っぱのベッドに寝かせても 
  落ち着きのないアリさんは すぐに動き出してしまいます。
  だから先生は アリさんを手か足で ちょっとだけ ベシっと叩いて
  「ピーポーピーポー」と言って 葉っぱの担架に乗せ 病院に担ぎ込み 
  それから 松葉の注射を ブチュっと 刺してあげました。
  たいていのアリさんは しばらくベッドで休むと だいぶ具合がよくなって
  「先生ありがとうございました」と言って ヨタヨタしながら帰って行きました。
  でも中には病が重くて うらら先生でも 救えないアリさんもいました。でも大丈夫。
  そんな時は お医者さんからお坊さんへ早変わりして ナムナムと お経を唱えてあげました。


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  アリさんアリさん
  あれからいったい 幾年が過ぎたのでしょう。
  そろそろ種 もらってもいいのにな。
  呑んでも呑んでも減らない酒の出る 実がなる種でいいよ。
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by haruno-urarano | 2009-09-30 18:59 | 日本の絵本

こぶとり

今日の絵本はこちら


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             日本むかし話7 「こぶとり」  瀬川康男・絵  松谷みよ子・文  
                        2003年 フレーベル館



みなさんの知っている「こぶとり」もしくは「こぶとりじいさん」は、どんなお話ですか?


私の昔読んだのは、こんな話でした。

むかしむかし。
ある所に ほっぺに大きなこぶのある お爺さんがいました。
ある日 お爺さんは山へたきぎをとりに行きましたが、雨に降られてしまいました。
木の洞で雨宿りをしていると 外はすっかり暗くなってしまいました。
やがて どっし どっし と足音をさせ
鬼たちが集まってきました。
鬼たちは 洞の中にお爺さんがいるのも知らないで 酒盛りをはじめ
楽しそうに歌ったり 踊ったりしました。
お爺さんは踊りが大好き。自分も踊りたくて仕方がありません。
えい!っと思い切って鬼の前にまかり出て 自慢の踊りを披露しました。
あまりの上手さに鬼は大喜び。
「爺さん 明日の晩も来ておくれ。それまでこれは預かっておくぞ。」
スポン! お爺さんのこぶを きれいさっぱり もぎ取ってくれました。
お爺さんは大喜び。
家へ帰ると みんなに山での出来事を話して聞かせます。
それを聞いた 隣に住むお爺さん。これまたこぶあり爺さん。
こぶを取ってもらおうと 代りに山へ出かけます。
ところが下手な踊りに 鬼は立腹。
「帰れ 帰れ。ほら、預かり物は返してやるぞ!」



一方、松谷&瀬川コンビのこのお話はというと。


「むかしむかし ある所に」
うん、ここまでは同じ。

「ほっぺたに こぶをつけた じいさまが ふたり いてねぇ」
ほう。最初から二人だ。

二人のじいさまは 会うたびに こぶが邪魔だと嘆いておったそうじゃ。
それでついに 神さまにお願いしにいこうや という話になり
米や味噌をしょって 山のお堂に籠もったんだそうじゃ。
すると ある夜のこと。
遠くから 笛の音 太鼓の音 お囃子が聞こえてきたんじゃ。
音はどんどん近くなる。 じいさまたちは おっかねぇよう と震え上がる。
ついに。
ぐわらっ と お堂の戸が開いて 大きな 天狗どもが入ってきた。
とれれ とひゃら すととん・・・
と お囃子ばかりなのに 天狗も飽きてきてねぇ。
「つまらんなぁ、お囃子ばかりで 舞い手がおらん」
「だれか 舞い手は おらんかなあ」
ちょうどそのとき じいさまたちは 天狗に見つかってしまったんじゃ。
「ちょうどいい。 じじい ここへ出て 舞え 舞え」

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まず ひとりのじいさまが つかまった。
じいさまは 怖かったけんど 笛や太鼓が始まると あら不思議。
ひとりでに 手足が上がって お堂狭しと みごとに踊ってみせたのじゃ。
天狗たちは大喜び。だがひとつだけ 気に入らぬ。
「お前の ほっぺたに ついている そのこぶが 目障りでいかん」
あっという間に じいさまの こぶを ぽん! と取ってしまいよった。
さて次は もう一人のじいさまの番じゃ。

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天狗たちが 嬉しそうに お囃子を始めたが
こっちのじいさまは 怖くて怖くて 動けない。
「それ 舞わんかい!」
じいさま 膝はガクガク 腰はヘタヘタ 歯はガチガチ 鼻水も タラタラ。
「なんじゃい。もうちっと 威勢よく やらんかい!」
天狗の怒鳴り声を聞いて じいさま いよいよ縮み上がり
「わぁーん わぁーん」 と 泣き出す始末じゃ。
天狗たちは すっかり興醒め。
「お前のような腰抜けは 二度と見たくないわい」
ぱしっ!
と さっきのじいさまから取ったこぶを こっちのじいさまの 
ほっぺたへ くっつけてしまいよった。
こぶが二つになった じいさまは また「わあわあ」と泣くばかり。
でももう どうすることも できなかったって。
天狗は つまらなそうな顔をして さっさと 行ってしまったとさ。



この絵本は話も面白いけど、瀬川康男さんの描く天狗の表情の変化が何とも可笑しいのです。

実は、私は昔から、この「こぶとり」の話を不思議に思っていました。
なぜなら、私の知っていた話には、「意地悪爺さん」も「欲張り爺さん」も登場しないからです。
昔話というのは、大抵は悪者や意地悪な人が懲らしめられるようにできているのに、
踊りが下手なだけで懲らしめられるなんて、それはあな恐ろしや。

それはさておき。
「こぶとり」の類似物語というのは、世界中に分布しているそうです。
日本では「宇治拾遺物語」に見られ、そこでは「ものうらやみはせまじきことなりとか」と書かれています。
また、江戸初期の「醒睡笑」にも登場しています。

とある絵本作家の講演会で聞いたことですが、最近は昔話を知らない子どもが多いそうです。
その作家は「誰でも知ってる有名な話」のパロディーを作ることを得意としていますが、
元の話を知らぬ子どもの何と多いことか、と嘆いていました。
私も数年前まで学習塾で国語を教えていましたが、
「イソップ物語」を知らない中学生が普通に存在することに驚愕したものです。

元来が口承文芸ですから、昔話に「これが正解」というのはないのかも知れませんが、
一応の基本骨子というものは存在しています。
変化やパロディーを笑えるのは、基本が他にあるからなのです。


さて、現在の私。やはり「こぶとり」には、
他人を羨んだり、欲張ったりするお爺さんは出てこなくていいと思っています。
幸運も不運も、必ずしも因果応報的に現れるとは限りません。
芸は身を助けることもあるでしょう。でも、芸は身の仇なんて言葉もありますしね。
何にも悪いことなんてしてないのに、災難に遭うことだってありますよ。
ま、人生なんて、そーゆーもんですね。


ということで、私の一番共感できる「こぶとり」の解釈は、これですね。


    ・・・この物語には所謂「不正」の事件は、一つも無かつたのに、それでも
   不幸な人が出てしまつたのである。それゆゑ、この瘤取り物語から、日常
   倫理の教訓を抽出しようとすると、たいへんややこしい事になつて来るのである。
   ・・・(中略)・・・性格の悲喜劇といふものです。人間生活の底には、いつも、
   この問題が流れてゐます。            (太宰治「瘤取り」より)
   
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by haruno-urarano | 2009-08-06 17:13 | 日本の絵本

たべられたやまんば

今日の絵本はこちら。
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           瀬川康男・絵 / 松谷みよ子・文  2002年  フレーベル館



瀬川康男さんと松谷みよ子さんの名コンビによる「日本むかし話」シリーズです。

「三枚のおふだ」と言った方が、親しみがあるように思います。
そう、あのお話・・・。

山寺の小僧さんが、山奥で知り合ったお婆さんの家に遊びに行きます。
和尚さんが「やまんばにちがいね、行くな」と言うのも聞かずに。

優しかったお婆さんは、夜中になると恐ろしいやまんばに・・・。

裏表紙のやまんばの姿。
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元祖「口裂け女」ですね。こんなのに追いかけられたらコワイですよ~!

助かるのはわかっているのに
小僧さんが捕まりやしないか、ハラハラ。
小僧さんの危機というのに、「まてまて」と
なかなか門を開けてくれない和尚さんに、ヒヤヒヤ。

和尚さんののんびりした挑発に乗って、やまんばは・・・。

 ***** ***** *****
日本のむかしばなしには、度々やまんばが登場しますよね。
おっかなくって、おっそろしくって。だけど
やまんばの出てくる話は 大好きでした。

特に好きだったのが、この「三枚のおふだ」、特別な思い出があるからです。

むかしむかし、子供の本にはよく、ソノシートのレコードが付録についていました。
「ケロヨン音頭」とか、「うめぼし殿下」の歌は、きっと幼稚園レベルでしょうね。

小学生ともなれば、「おはなしソノシート」です。
まだテレビの「まんが日本昔ばなし」もなかった頃。レコードも高価だった頃。
ペラペラのソノシートから聞こえてくる軽快な音楽と語りに、
日本の高度成長期の庶民のお子様は、どれだけワクワクしたでしょう。

中でも「三枚のおふだ」は大傑作でした。
故・宇野重吉さんの大ファンだった子供は、きっと私だけじゃなかったはず。
おふだが便所の中からやまんばに叫ぶ
「まだ出るウンコ ダイヅチコラショ」
というセリフがおかしくて、おかしくて。この部分ばかり聞いていました。

大好きな話だったので、紙芝居をつくり、
祖父母や叔父叔母の前で披露したことがありました。
当時20代前半だった一番若い叔父が大喜びしてくれ、
いつまでもいつまでも、30年以上経った今でも、
時々「まだ出るウンコ」の話をするのです。

つまり・・・
これが、昔ばなしや物がたりや絵本の、真の役割なのでしょう。
たくさんの、温かい記憶をつくること。
話の中身は忘れても、古い思い出は、いつまでも残ります。
寝かせるほどに、深くまろやかに・・・。
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by haruno-urarano | 2007-07-08 16:27 | 日本の絵本