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さんびきのこぶた

今日の絵本はこちら

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                おはなしめいろ せかいのたび 「さんびきのこぶた」
                 杉山亮・作/長新太・絵  2002年 フレーベル館




有名なものがたりをパロディ化した絵本というのはよくありますが、
このシリーズはちょっと、いえ、だいぶ手が込んでいます。
「おはなしめいろ」の言葉の通り、迷路をたどりながらお話を読んでいくのです。
道を踏み外せば当然別の話になり、「さんびきのこぶた」の結末にたどり着くことはできません。


数年前に作者の杉山亮さんの講演会に行き、
確か「あかずきん」の「おはなしめいろ」の実演を見て、
非常に面白かったので、別の本をと思い買ってみました。


「最近は昔話を知らない子どももいるけど、私は楽勝に決まってる。ふふん」
そんな風に高をくくって始めてみたら、すぐに迷子になりました。


知ってる話なのに進めない?
そうなんです。話を知ってさえいれば簡単にゴールに着いてしまうなんて、
そんなのすぐに飽きられちゃいますよね。
あちらこちらに、作者さんのイタズラが隠されているのです。


そんな企みがあるとはちっとも知らず、楽チン楽チン・・・と、数ページをクリアした後、
突如として進む道がなくなってしまったのです!
あれ???この道も、こっちも、これも、全部話が違うけど・・・???
そんな時はズルして奥の手を使い、ページのゴールから逆にたどってみたりして・・・。
仕舞いにはとうとう疲れてしまい、ギブアップ。



根性なしの私は読み終わっていない絵本を本棚にしまい込んでしまいました。
それも椅子を使わないと取れない高い所に。
今年の春、AJITOに遊びに来た友人にこの絵本の話をしたところ「見たい」と言うので、
どっこいしょっと椅子を出して久々に手にしてみました。



するとあら不思議。
二人でたどるとすごく楽しい。迷うたびに
「え~!なにこれぇ~!」 「ずるい~!」 「フェイントだよね~!」
と、最大限に盛り上がるのです。
これはつまり、お話のゲームなのですね。
双六や人生ゲームと同じで、ワイワイやるのがよいのです。
もちろん、今では一人でやっても楽しめます。



このシリーズ、有名な話を元としない迷路もあるのです。
しばらく前から、欲しいなぁと、ネット書店の「あとで買う」リストに入れてあります。
でも話を知ってたものだって、ゴールに着くのに四苦八苦したのだから、
知らない話の迷路なんて、1ページ目から進めないんじゃないかとちょっと心配です。
でも多分、買ってしまうと思います。そして今度友人が来た時に、また自慢して見せるのです。


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by haruno-urarano | 2010-09-01 22:09 | 日本の絵本

ぞくぞく ぞぞぞ

こう暑い日が続くと、ビールと冷房ばかりじゃ、身体も財布ももちゃしない。
へえ。長谷川休伯なんて人、いたんだ。知らなかった。


今日の絵本はこちら

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                    「きゅーはくの絵本⑤化物絵巻 ぞくぞく ぞぞぞ」
                    企画・原案 九州国立博物館/推薦 水木しげる
                           2007年 フレーベル館



江戸時代初期の「化物絵巻」が絵本になった。絵巻の作者は狩野宗信。
なーんだ「きゅうはく」って、九州国立博物館だ。
九博って、ユニークな収蔵品があるんだよね。見に行きたいけど、遠い。


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小さい頃って、おばけや暗がりやボロ屋が怖かった。

小学校のどっぽんトイレの奥から何番目かの便器から手が伸びてくるって噂の個室には、
絶対に入らなかった。

冬の夕方に街灯のない暗い道で、後ろからコツコツと足音が聞こえると、ゾッとした。

もっと怖かったのは暗い路を歩いていたとき、目の前の宙に突然ボワっと火の玉が浮いたこと。
見知らぬ大人が、タバコに火をつけたんだ。

すごく恐ろしかったけど、誰にも言えなかったことがある。
近所に目玉と口の大きな女の子がいた。転校生だった。
暗くなってから何度もその子と一緒に下校したことがあった。
その大きな目玉が暗がりでギョロギョロと動き、耳まで裂けんばかりの口がパクパクと開くさまは、
まるでヤマンバのようだった。
この子は本当はおばけなんじゃないかと思った。
暗い道を一人で帰るのは怖いけど、その子と一緒に帰るのも耐えがたく怖かった。


でも人間って、化物を恐れるくせに、
なんでそんなに化物ばっかり作り出したんだろう。
本当は化物のこと、好きなんじゃないかな。
だってこの絵本(絵巻)の化物も、どこか憎めない、愛嬌のある化物ばかり。


ほら狐が頭に葉っぱを乗せて、化けてる化けてる。
でも見てごらんよ、あれあれ、シッポが出てるじゃないか。
おやおや、山伏に化けたのは誰だい。灯明の油なんてなめちゃって。
おやまあこのお婆さん、化け猫を見て笑っているよ。


絵本の題には「ぞくぞく ぞぞぞ」とあるけれど、
読んだ後は「ほんわか むふふ」の方がぴったりかな。
「ぞぞぞ」にしても「むふふ」にしても、
じっとりと不快な真夏の暑さをしばし和らげてくれるなら、
化物には滅ぶことなく跳梁跋扈しつづけてくれることを願ってやまない。
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by haruno-urarano | 2010-08-01 15:36 | 日本の絵本

ハエくん

暑い! 


暑いのはキライ! 


だから夏はキライ!



だけどこの本の主人公は、きっと暑いのも夏もスキ!



イョッ!夏の似合う男!燃えるお兄さん!カッコいいねぇ!




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カッコいい・・・・だろうか。。。





今日の絵本はこちら  


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            「ハエくん」  グスティ・作/木坂涼・訳  2007年  フレーベル館



表紙をめくると、見開きいっぱいハエだらけ!

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わぉ~~、ここは中国~?口を開けばもれなくハエさんがお腹の中へ~??げげーーーーーーーー!

・・・な~んてご心配はご無用ですよ♪

ハエはハエでもこのハエくん、メキシコ生まれの、ラテン・ボーイのハエですからね。

表紙のハエくんも、いかにも楽しげ~な顔でしょう?

そりゃあ楽しいに決まってます。だってハエくん、ずっとこの日を楽しみにしていたのですから!


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ハエくんは今日、泳ぎにいくのです!うきうきわくわく、元気よくお出かけです!

バックには日焼け止めクリーム、ビーチマット、ビーチボールを入れて、完璧です!

泳ぐ前には水のお温度を確かめ、ソレッ、ぴょ~~ん!

大好きな歌を歌って、背泳ぎをして、どんちゃか踊って、ハエくん、何て幸せなんでしょう!




と・こ・ろ・が・・・・



にわかに空が暗くなってきました・・・・

夜になった?いや、星は見えません・・・

突然、かみなりのような音がして、ハエくんの羽がふるえました・・・

傘を持ってこなかったことを後悔して、ハエくんが上を見上げると・・・

そこには・・・・・・!!!!????





この絵本を初めて読んだ時、手がすべって、
うっかり本の最後のページを開いてしまいました。
話のオチの絵を最初に見てしまったので、
ハエくんがどこへ泳ぎに行ったのか、そこで起きている恐ろしい事件が何なのか、
どうしてハエなんか絵本の主人公にしたのか、何も想像することなく、
辿り着くべき結末に向けてはじめからただ、
ゲラゲラゲラゲラゲラと、楽しく読んでしまいました。あまりに可笑しかったので、
「先にうっかり最後の絵を見ちゃって、実に得した」と思いました。
何度読み返しても、飽きることなく笑えます。
そして何度目かに読んで笑った後に、やっと気づきました。
もしも最初にオチを知らずに読んでいたら、どこで初めて笑えただろう。
この場面で、あの場面で、何を想像しただろう。
オチまで何も気づかなかっただろうか。
それともこの絵でわかっただろうか。・・・ああ、何てことだ。
これは何も知らずに、初めて読んだ時にしか、味わえない楽しみじゃないか。
「先にうっかり最後の絵を見ちゃって、実に損した。」

残念ながら、私はこの絵本の初読みの楽しさを経験することができませんでした。
絵本を開くときは手がすべらぬよう、くれぐれも注意しなくてはいけないのです。
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by haruno-urarano | 2010-07-21 10:50 | 翻訳絵本

だるまちゃんとてんぐちゃん

今日の絵本はこちら


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          「だるまちゃんとてんぐちゃん」  加古里子  1967年  福音館書店




わがいとしのだるまちゃん。推定年齢は5歳。
「おじゃる丸」と「だるまちゃん」は、私の中の永遠のアイドル。


でも。


「だるまちゃん」絵本の誕生から、既に四十有余年。
永遠のお子さまの「だるまちゃん」も、実はもうじき、50歳。


がーーん。。あの愛くるしいだるまちゃんも、てんぐちゃんも、もう50歳???
あのだるまちゃんが、あのてんぐちゃんが、50歳。。。
50歳の二人なんて、想像できる・・・?


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いや。想像もなにも・・・50歳でも全然違和感ないじゃない。


だるまちゃんとてんぐちゃん、全く年をとらないなんて!
これぞまさしく、永遠のお子さま・・・というか、生まれついてのおじさまなのかな。


でもさすがに50歳ともなれば、だるまちゃんだって、
「てんぐちゃんのような○○が欲しいよぉ~!」
とばかりは言っていないよねぇ~。


どーんな50歳になったかなぁ~。。。
想像してたら、なんか楽しくて楽しくて。。。。


そのうち仕事も手につかなくなり。。。
ついついこんなもの、作ってみたりしちゃったよ。


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ヤツデの葉っぱもいいけどさ、50歳ならこんなのも似合うと思うよ~。
んで、相方のてんぐちゃんには、こんなのどうかな?


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うっはっはっ~~~♪おもしろい~~~~♪
50歳のだるまちゃんと 50歳のてんぐちゃんが 遊んでいました。


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     「それなんだい?」
     「これは北海道のスルメイカの干物じゃよ」
     「ふーん よいものだのう」
     「だるまちゃんこそ ずいぶんよいもの 持っておるの」     
     「おう。ちょうど猪口と肴が欲しのぉ~と思っておったところよ。」 
     「ワシも日本酒が欲しいわい~と思っておったところじゃ。」


わーっははは♪ なんか二人の顔にぴったり~~!!


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よ~~し♪だるまちゃんとてんぐちゃん!今宵はしこたま呑もうぜよ~♪


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あ~~あ。。。。
夢の中でいいから、二人と一緒に呑んでみたいなぁ~。


おっし♪いい夢見るぞ!良い子は寝た寝た~~~♪
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by haruno-urarano | 2010-06-30 10:16 | 日本の絵本

おばけめぐり

松江の友から  ゲゲゲのかまぼこが届きました

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今日の絵本はこちら

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                「おばけめぐり」 瀬川昌男・原作/スズキコージ・絵
                           2002年 金の星社





         いらっしゃい いらっしゃい 
                       おばけめぐりの入り口は   こちら 
        昔のおばけ  最近のおばけ 
                    いつも  そこらへんで  はずかしがっている
                                おばけ
              すみから   すみまで
                             おばけだらけで  ございます
 
    





ところで  おばけとゆうれいって  どうちがうのでしょう ?
      ちゃあんとせつめい  できますか ?



ヒントはこの歌の中に  ありますよ~


     

                      


                         え ?
      おばけなんて  いないって  いうんですか ?
                                   そうですねぇ 
  たしかに昔より  
             ずっと減ってしまいましたねぇ~
                               ではちょっと  参りましょうか
                         おばけめぐり 
                さぁさぁどうぞ  お乗りください 




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ほら  おなじみの 
     ぬりかべ   いったんもめん  かっぱ  あずきあらい  とうふこぞう  ざしきわらし





こんなおばけは  知っていますか ?
   みこしにゅうどう  おぼろぐるま  びわぼくぼく  あかなめ  ふたくちおんな





        こちらは昔はいなかった  最近のおばけ~
                                     トイレの花子さん  口さけ女

 



ほうらね  おばけ  たくさんいるでしょ~?
              こ~んなにいたら  どこかでひょっこり  会うかもね~




    え ? おばけに会ったら  怖いですって~?


                              だーいじょうぶ  
           おばけとの上手な  つきあいかた  お教えしますよ 



                     もし  悪いおばけに会っちゃったら ?
                               だーいじょうぶ  
                 九字の呪文を唱えましょうね


         
             さあこれで  今日からもっと
                          おばけと仲よし



      
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by haruno-urarano | 2010-06-20 18:42 | 日本の絵本

かえるの平家ものがたり

むふふ。
雨の季節はやっぱりケロちゃんだよね♪

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だけど青ケロちゃんはカワユくて大好きなんだけど、
昔っから、モーモー言ったりする、茶色いのは好きじゃ~なかったな~。

だって家の前の寺には昔、池があってさ~、
そこに住んでた茶色いでかいかえるがさ~、
春になるといっつも、ルンルン池から出て来てさ~、
そんでもって車にひかれるわけさ!
もしくは何故か、乾燥しちゃって、ミイラになってるわけさ!

その姿を子どもの頃からずーっと見せられてたんだよ。
春が来るのが、まっさか恐ろしかったねぇ~!
茶色いゲロが嫌いになっても、そら~しかた~ないよねぇ?

でもさ。
もう何十年も前に、
お寺の池もなくなって、
ペチャンコに潰れたゲロちゃんも、
黒コゲミイラになったゲロちゃんも
遠い昔の記憶になったよなぁ~。

でも。
やっぱりかえるは、青いのが好きだな♡

だけど最近、心境の変化が訪れたようだよ!

ちょっと見てみてこの姿♪


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な~んか、憎めない顔してるよね~?


とのさまがえる、ひきがえる、あまがえる、あかがえる・・・


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この沼には昔から、かえるがいっぱい、住んでおったそうだ。


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沼のぬしは、「げんじ」どの。とのさまがえるの、お侍。
げんじどのの沼だから、「げんじぬま」と言うそうな。



       べん べん べん べん ・・・・・・・
 
              ぎおんの おてらの かねのおと
  
                    さらのき さらさら はなの いろ ・・・・・


                            ・・・・・・・べん べん べん べん 
 




今日の絵本はこちら



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                 「かえるの平家ものがたり」 日野十成 文/斎藤隆夫 絵
                          2002年  福音館書店




げんじぬまの夏の朝 
千年杉の木の下に住む しわだらけのがま爺さんが
かえるの子どもに 聞かせてあげた 
むかしむかしの げんじと へいけの 
たたかいの お話だよ。


のんびりと平和な毎日を暮らしていた げんじぬまのかえるたち。
ところがある夏の夜 一大事が起きた。
あおがえるの おばさんが 目玉の光る化け物に かたなきずを 負わされたのだ。

敵が残していったのは
沼の近くに 足跡よっつと 白い長いもの。
化け物の正体 何者ぞ。

一番偉い よりともがえる 
侍大将 よしなかどのに 命令じゃ。

「それはへいけねこの しわざでしょう。
これはへいけの森の むねのりねこの ひげ」
そう言ったのは 女武者の ともえごぜん。


かっせんだ!いくさだ!みんな集まれ!


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一万匹のかえるの侍
えいえいおうと 勇ましくときの声あげ へいけの森へ攻めよせた。

ところが森に着く前に 
敵は突然 木から飛び降り 
かえるの侍を かじる ひっかく 投げ飛ばす。

かえるの侍の 
たんぽぽの槍 松葉の矢 からたちの棘の刀
全然役立たず まけいくさ。
一万匹 退却だ!


そこへ現れたるは 
かじかがえるの ふえふきぼうや うしわかまる!



さてうしわかまる、一体どんな作戦で、へいけねこと勝負する?
続きは読んでのお楽しみ。


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秋の七草美しい
のどかなのどかな、げんじ沼
むかしむかしの物語

べん べん べん・・・
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by haruno-urarano | 2010-06-16 17:36 | 日本の絵本

大志の歌

もう何十年と
思い出すことのなかったことば。

「少年よ 大志を抱け」

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青い空とひこうき雲を見ていたら 
この本を 読みたくなった。


今日の絵本(じゃないかも)はこちら


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                       「大志の歌」 安野光雅 2005年 童話屋



                             前を流れる櫻川
                             後ろは深き筑波山
                             蓮咲く沼のほとりこそ
                             わが故郷の誇りなれ


 
                           
空想界の巨匠・安野さん。

落語のがまの油売りの口上の名調子に酔いしれているうち
「あ、あたしゃがまだ、がまなんだ」
いつのまにか がまに。それも高校生の若人に。

学校には校歌があるはずだ。
ない?
ないのか。
ならば作ろう。



                             朝露ふくむ車前草の
                             群れ咲く下にひそやかに
                             世の行く末を憂いつつ
                             わが少年の日は過ぎぬ




校歌とは、悠々たる大自然を背景に
そこに学ぶ者の高き志を謳歌するものでなければならぬ。
そして「ああ、我ら蝦蟇高等学校」としめくくれば
校歌らしいものができるのだ。



                             霞ヶ浦を遠く見て
                             天に誓いをたてし日の
                             熱き涙は わが形見
                             ああ、筑波山わが母校




ああ
長らく使ったこともない 「嗚呼」という言葉に
すっかり興奮してしまった安野さん もとい がま。

若き日の志の 友情の なんと清らかで 美しかったこと。
そうだ。
これは天下に呼びかけて 
生物の学校の校歌や寮歌を 高らかに謳おうではないか!

ああ 
「第一回 大志の歌の祭り」は
かくして にぎにぎしく 開催されたのです。



蚤小学校の校歌は哀愁たっぷり。
                                                

                               おいらの校長 どこ行った 
                               なんでもいっぱい飲みすぎて
                               人手にかかってつぶされた
                               ああ 我等が蚤の小学校



山猫高等学校は花巻寮の寮歌を斉唱。苦学の様子が伝わるね。


                               岩手おろしにしばれる尾っぽ
                               おいらは山猫 手荒な稼ぎ
                               稼いだ金で 学校へ行くが
                               校長の賢治が 花巻き上げる



鯖高等学校はなぜか伝承歌の鯖節・・・

                          サ・バ・ダ サバダバダ サバダバダ
                              サバダバダ サバダバダ サバダバダ



鼠小学校はありがたい教えを歌にしたよ。


                             台所まではいいけどな
                             不思議な箱には入るなよ
                             そこらに美味しい餌のある            
                             うまい話にゃ気をつけろ
                             ばったん、入ったドアが閉じ
                             二度とそこから出られない




農業大学派虫類学部蜥蜴寮の寮歌は・・・あの。この歌詞 ほんとに大学生?


                      
                             ちょーろりーの ちょんちょろり
                             ちょろりッ ちょろりッちょろりの
                             りっちょン ちょン   
 
                             はてな学校はどこだっけ
                             長く休んで忘れたな
                             たぶんさくらの根のあたり
                             見かけぬ花が咲いとるな

                             はてなあの音 何の声?
                             そうだ学校の鐘かもな
                             おっとミミズが這っとるぞ
                             今日は休みときめとこう 
              




おや
デンマークやフランス、スペインからまで参加とは!
さすがは世界の安野さん もとい 世界のがまの呼びかけですな!


でもでも
第一回の祭りは 
「実行委員会」も未経験のことで 手違いもあった模様。
第二回の開催を 首を長くして待っている生物が たくさんいますよ。
安野さん。

  
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by haruno-urarano | 2010-05-25 11:19 | 日本の絵本

金曜日の砂糖ちゃん



気持ちのよい 金曜日でした。


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あたたかで 気持ちのよい午後
金曜日の砂糖ちゃんが おひるねしています。



今日の絵本はこちら


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                「金曜日の砂糖ちゃん」  酒井駒子  2003年  偕成社




金曜日の砂糖ちゃん?
ちょっと変わった名前ですね。
でも 良い名前です。


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とても可愛らしい 金曜日の砂糖ちゃんを 一目見ようと
庭のあちこちから お客さんが たくさんやって来ます。


ハチ バッタ トリ タンポポの種も
みんな 金曜日の砂糖ちゃんが 大好き。


でも
なかでも特に御執心なのは カマキリ。
誰かがちょっとでも 砂糖ちゃんに触れようとすると
怒って鎌を 振り上げます。
アッチヘユケ! アッチヘユケ!
・・・ってね。


そのおかげで 
金曜日の砂糖ちゃんは
ゆっくり たっぷり
おひるね できるのです。


おや
誰か来ましたよ。



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どこに置いても 
絵になる本だな。
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by haruno-urarano | 2010-05-14 23:50 | 日本の絵本

イワシダラケはどこにある?

AJITOの2階から夕陽を撮った。

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小野竹喬の → この絵 を思い出した。

生誕120年展は昨年から楽しみにしていたけれど、やっぱり行けなかった。
130年展も、あるかなぁ。あってほしい。

ずっと昔、友人と車に乗っていたら、あんまり夕陽がきれいなので、
思わず夕陽に向かって走っていったことがある。
でも、夕陽のありかには、着けなかった。

もっと昔、大学に通う車の中から眺める冬の浅間山がとても好きで、
ある日、大学に行くのをやめて、
浅間へ向かって走っていったことがある。
でも、チェーンがなくて、浅間の雪山までは、行けなかった。

パリで。ある美術館の窓からすばらしく気に入った建物が見えたので、
よしあそこへ行こうと、すばらしい場所へ向かって地下鉄に乗ったことがある。
でも、地下鉄に乗ると景色が見えなくて、この辺だろうと降りた場所からはもう、
あのすばらしい建物は見えなかった。

目的地へは着けなくても、
目的は達成しなくても、
それに向かっていくという、
行為が楽しい。
目的が果たせないことは、
いけないこととは思わない。
楽しみが残っているって、
うれしいじゃないか。
(もちろん念願がかなったら、最高)



今日の絵本はこちら

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          「イワシダラケは どこにある?」 ヴェラ・エッガーマン 作/小森香折 訳
                         2005年  にいるぶっくす



カッコよすぎる表紙が、大のお気に入り。
カッコよすぎるネコたちは、実は冒険家。
ただし「俄か」冒険家。

ネコだって人間だって、好きなものには夢中になる。
好きなもののためなら、冒険だって喜んでする。

「イワシダラケ」
という名の島があるらしい。
缶入りじゃない、生のイワシが山のようにある島らしい。

ネコたちは腹ペコ。
おまけに飼い主はいつ帰ってくるかわからない。
ならばゆこう!
いざゆかん、「イワシダラケ」!


私はコロッケが大好きだけど、
「コロッケダラケ」島があると聞いても、絶対に行かない。
にぎり寿司も大好きだけど、
「ニギリズシダラケ」島があると聞いても、多分行かない。

でも。
「ブツゾウダラケ」島があると聞いたら、何としても行く!
そうか。
私が仏像を好きなくらいに、ネコは鰯が大好きなんだ!


大好きなものを探し求めるネコたちの表情の、何と楽しそうなこと。
冒険につきものの危険に出くわした時の顔が、また何とも愉快。


でも。
所詮は「俄か」冒険家。
というより、腹ペコのネコ。
永遠にイワシダラケの夢を見続けるのかな。
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by haruno-urarano | 2010-05-05 09:17 | 翻訳絵本

花いっぱいになあれ より


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満開の桜とピカピカの一年生。今年は久しぶりに、そんな春だったな。
桜が咲くのも入学式も、やっぱりずっと、四月がいいな。ニッポンだもの。


4月も半ばというのに雪が降るとはビックリだけど、
今年ももう、花いっぱいになる季節だね。

花いっぱい、花いっぱい、花いっぱいにな~~~あれ!!


今日の絵本はこちら

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       光村ライブラリー第一巻 「花いっぱいになあれ ほか」 2002年 光村図書出版


               より、「チックとタック」 千葉省三・作/安野光雅・絵

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学校の勉強が好きだと思ったことはないし、成績がよかったこともないけれど、
4月に配られる新しい教科書は、
ちょっと酸味の効いたプリンの香りがして、
毎年思いっきり鼻をつけて、匂いをクンクン嗅ぐのが大好きだった。

国語も好きではなかったけど、国語の教科書のお話を読むのは大好きだった。
「きかんしゃやえもん」は、すっかり暗記してしまって、いつも家の中で暗唱していた。
「わたしはだれでしょう」は、友だちとクイズを作りながら下校した。
そしてずぅーっとずぅーっと、一番好きだったのは、「チックとタック」のお話しだった。

家にもボンボン時計があったから、チックとタックに会える気がした。
会いたかった。夜中になって、チックとタックがこっそり出てくるのを見たかった。

小人が大好きだったから。いつも小人と遊んでいたから。
チックとタックとだって、絶対仲よくできるに決まってるのに、
私は夜中がいつ来るのかを知らなかった。

チックとタックと会えないまま、何十年も過ぎてしまった。
でも忘れたことなんかない。
もちろん、普段は忘れてる。
時々思い出しては、ああ・・・チックとタックに会いたいな、と思うのだ。

光村ライブラリーが出版されることを新聞で知ったとき、絶対欲しいと思ったけど、
刊行となる頃、私は日本にいなかった。
帰国して、やはりチックとタックに会いたくなって、
やっと会えた二人は・・・なんと。

私の安野さん。
チックとタックを描いたのは、私の安野さんだったなんて!

小学生のときは、ちっとも知らなかった。
安野さんと、チックとタック、ますます、ますます愛おしくなった。
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by haruno-urarano | 2010-04-09 23:39 | 日本の絵本